アンチエイジング

意外!20代女性は酸化度が高かった

小浦ゆきえ

酸化ダメージは卵子老化の原因の1つ

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卵子老化の原因としても知られている「酸化ダメージ」

ストレスや紫外線・喫煙などによって体内で発生する活性酸素は、遺伝子にも傷をつけます。それは、卵巣に貯めてあるの卵子のもととなる遺伝子も同じです。遺伝子の傷が増えれば、その遺伝子が複製される時のエラーや、受精後に成長できずに終わってしまう確率も上がります。

抗酸化ダメージは蓄積されていくものなので、「年齢が上がるほどダメージが大きい」というイメージがありました。でも、今回意外な結果が報告されたのです。

年代別の傾向をみると…

今回、「20代女性の”サビつき度”が深刻!」という調査結果(株式会社ヘルスケアシステムズ・アスタリール株式会社)が出ていました。
今回の検査は、日本人女性を対象に、8-OHdGというDNAが活性酸素によって酸化された(傷がついた)箇所がどのくらいあるのかを、年代別に評価しています。DNAの損傷は、そのまま蓄積されていきます。ですから、20代より30代、30代より40代の結果が悪いというのが予想される結果でした。
しかし、その結果は20代女性が40代女性よりも酸化ダメージを受けているというものでした。「若い=酸化ダメージが低い」ではなかったのです。

1つは、仕事を始めたばかりで、自分のことより仕事優先の生活スタイルになっている影響が考えられます。でも、20代の人が、現在、30代・40代の人が20代だった頃より劇的に大きな酸化ストレス(ストレスや紫外線・喫煙など)にさらされているとは考えにくいですよね。昔よりストレスが増えているとしても、40代と逆転してしまうほどの影響力はないでしょう。
それに加えて、運動不足による代謝の低下や、コンビニなどで簡単に食料が調達できるようになった世代なので、「成人するまでにきちんとした食習慣が作れていない」という可能性も考えられます。つまり、生活習慣(睡眠や運動)や食習慣によって抗酸化力が下がっているのです。

いずれにしても、抗酸化力は加齢とともに低くなっていくので、このままの生活を続ければ、今の30代や40代よりも酸化ダメージが大きくなることが予想されます。

10年後、20年後に待っているのは…

今20代女性ででDNAの損傷が多いということは、その人たちが30代・40代になると、今の30代・40代より「多くの損傷を持った状態=妊娠しづらい体質」なると予想されます。

一人でも多くの20代女性が早くそのことに気づいて、抗酸化力をアップさせるよう生活習慣&食習慣を変えてくれますように!!