ビタミン アンチエイジング

サプリメントの原産国はどこ?

小浦ゆきえ

サプリメントには3つの原産国があった!

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サプリメントのパッケージをみると「原産国:○○」と国名が書いてあります。
「日本」と書いてあれば、国産だと安心する人も多いようですが、実はサプリメントには3つの原産国が存在しているのです。

製品を加工した原産国

パッケージに書かれている原産国は、材料を集めて最終製品に加工した場所が書かれています。日本の工場で製造したら「日本」、アメリカの工場で製造したら「アメリカ」というように、表示さえ見れば判断できるのが製品を加工した原産国です。
原産国が日本と書いてあるだけでなんとなく安心してる人は要注意です。製造工場の品質管理のレベルを認証するGMPという基準は、日本よりアメリカの方が厳しい基準を設けています。日本の工場でも、国内やアメリカのGMP認証を受けたハイレベルな工場から、意識レベルの低い工場まで色々なところがあります。製品の品質を判断するためには、表示されている原産国(製品を加工した場所)より、どんな工場で加工されたのかを確認する方がはるかに重要なのです。

原材料を作った原産国

サプリメントは、色々な材料を混ぜ合わせて作られています。その材料の一つ一つに製造された原産国があります。
たとえば、葉酸ならスイス(大手の原料メーカーがスイスにある)、ビタミンDならニュージーランド(羊毛を原料に作っている)、プロポリスならブラジル(抗菌力の高い植物がある地域性)など、材料毎に異なる原産国を持っています。そして、同じ栄養素を含む原材料でも、素材の品質や加工方法が違えば、品質と価格が違ってきます。
パッケージに書かれていることはほぼありませんが、率先して情報開示を行っているサプリメントメーカーはホームページに記載していたりします(素材の採取国とサプリメント原料としての加工国が違う場合もあるので、掘り下げていくとちょっと複雑だったりもします)。

製品を設計した原産国

日本で製品を設計してアメリカで製造してもらうというパターンや、アメリカで作られた製品をそのまま持ってくるといったケースがあります。どこの国の状況に合わせて成分の配合量を決めたのかが、製品を設計した原産国です。
日本の基準値や食事摂取状況に合わせて成分を決めて海外で製造した製品は、設計の原産国が日本。アメリカで設計され(日本人の体質や摂取状況は考慮されていない)日本国内で製造した製品は、設計原産国がアメリカ。というように区別できます。
設計対象となる国が違えば、必要な栄養素のバランスが変わってきたりします。その差は、マルチビタミン・マルチミネラルタイプのサプリメントで大きく現れます

大切なのは3つの原産国のバランス

ほとんどの場合、製品パッケージから得られる情報は、製品を加工した原産国だけです。でも、原材料の原産国も品質を知る手掛かりになるし、製品を設計した原産国が違えば日本人に合わないかもしれません。

パッケージだけを見て「国産だ!」と安心するのではなく、3つの原産国それぞれを意識してみると、サプリメントの選び方が変わってきそうです。