食生活 (栄養)

サプリメントのタイプ別 上手な飲み込み方

小浦ゆきえ

「飲み込むのが苦手」だとサプリメントも苦痛に

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世の中には、数十粒のサプリメントを一気に飲み込んで平気な人や、アメリカサイズの巨大な粒を平気で飲み込む人がいます。

一方で、サプリメントやお薬を飲みこもうとしても口の中に残ってしまったり、ノドに痛みを感じてしまう人もいます。飲み込むことに苦労すると、サプリメントを続けることが苦痛になったり、ノドを痛めてしうことも。

のどが細いなど体質による理由もありますが、飲み込み方の工夫で解消できることもあります。
今回は、形状別の飲み込み方のコツをお伝えします。

錠剤タイプ別の飲み込み方

サプリメントやお薬には、カプセル(カプセルの中に粉末を入れたもの)や打錠(粉をぎゅっと固めたもの)、ソフトカプセル(やわらかい粒の中にオイルなどを閉じ込めたもの)などがあります。
まず、飲み込みたいサプリメントを水に入れた時、「浮く」のか「沈む」のかによって、飲み込み方が違ってきます。

まず、口の中に錠剤と水を入れ、軽くなじませるまではどちらも同じです(ここでなじませるのは、口やのどに張り付くのを防ぐためです)。

沈むタイプの場合、錠剤と水を口に入れたまま前を見た状態では、錠剤は舌の上にあります。この時、舌の先の方にあると水を飲みこんでもそのまま残ってしまいます。ですから、一旦アゴを上げ、天井を見て口の奥の方に転がします。そして、ごっくんと飲み込みながら顔をもとの位置に戻します。
顔をもとの位置に戻すのは、ノドを広げるためです。(天井を見た状態では、ノドが閉まっていて飲み込めません。)

次に、浮くタイプの場合、錠剤と水を口に入れたまま前を見た状態では、口の中では上の方に浮いています。ですから、前を見たままもしくは少し下を向いた状態が、一番ノドに流れ込みやすくなります。
おすすめは、コップに口を付けたままもしくは、コップの水をストローで飲みながら流し込む方法です。

それでも飲み込みにくい時は

タイプ別の方法を試してみても飲み込めない時は、「とろとろごっくん作戦」です。

「服薬用ゼリー」という商品が市販されているのを知っていますか?とろみのあるものに包むと、お薬が飲み込みやすくなるのです。これはサプリメントも同じです。
服薬用のゼリーを用意してもいいですし、普通のゼリーやヨーグルトなど、家にあるとろみのあるものならOKです。コツは、錠剤をとろとろの上や下に置くのではなく、とろみのあるもので錠剤をサンドイッチに(or口の中で撹拌してとろとろの中に混ざった状態に)すること。そして、少し上を向いた状態から、「ごっくん↓」と一気に飲み込みます。

奥の手…サプリメントを割っても良いの?

サプリメントの多くは、胃で溶けて食べ物と一緒に消化管を通るように作られています。胃で溶けるよう設計されている製品については、割ったり砕いたりして細かくしても問題ありません。
ただ、サプリメントは栄養素が濃縮してある分、味やにおいの個性が強いものが多いです。「飲み込む苦労の方がマシだった…」ということもあるかもしれませんよ。

大半のサプリメントは問題ないのですが、一部の製品では、「腸で溶ける」「タイムリリース」というように溶けるタイミングを調整していたりします。このような製品を割ると、せっかくのタイミング効果を無駄にしてしまうことも。
製品についてよく知ってから、方法を考えてみましょう。

「どうしてもこの製品でないといけない!」という状況でなければ、目的の成分を含んだ他の製品を探すという選択肢もあります。液状や粉末、ゼリー状など、自分が苦痛なく続けられる形状を見つけましょう。